一針一針刺し子に集中の身 時宜(じぎ)得た一針九針の手間省く 身に染みるばかり

カテゴリー 2000&2001の実り, いびつアート, 今 citron

この景色が終わる

 

 

開けっぱなしのカーテンだから部屋の中からこんなふうに

 

低めのソファにずどんと座り込んでも洗濯物の上をこんなふうに

いつまででも眺めていられる何もしない景色が唯一の贅沢で我が家の心を豊かにしてくれている

 

この景色の真ん前に この国のこの街中に 大きな建物が立ちはだかると知った

今頃知ったのか…citron

 

オーナーはとっくに知っていたんだな

不動産屋さんは当然 この間の3か月点検で来た時も黙認していたんだな

国指定の断熱材を入れる工事も完了して 来年2年目の家賃が上がることも覚悟するように言っていて

そのうえで 目の前に高層建物が来ると分かっているんだな

 

なんだと~っという気持ちでいっぱい

心の救いが奪われるような喪失感あふれ出しそう

 

おまけにタヒチから移民されて間もない定年後のおとなりさん

目の前の大通りが丸見えになるほど ジャングルのような裏庭の雑木林を刈り取ってす~す~にしていく

冬にたくさん実った今す~す~に刈り込まれたオレンジの木を西日が通り抜けて 広大なアフリカの草原の景色さながらの長く伸びるオレンジ色の光線が大きな窓から差し込むようになった

ぼこぼこになった(ほぼ多くは)日本製の車の大群がゴゴゴーっと取り留めなく流れていく音と排気をまき散らして大きな動物たちが群れで移動する砂ぼこりのように立ち昇る

中途半端な騒音の街並みが見え隠れするようになった

気持ちよく吹き抜けていた風の流れが変わった

 

 

ま いっか

そう言える気持ち見つけ出すのに精いっぱい

子どもたちが不安になる前に

citronが

これもいいんじゃない?

次の手が打てるようなアイデアがほしい

家族の気持ちが

お! それはいい手だ!

気持ち晴れ晴れできる言葉を用意したい

 

それなのに

むしろ子どもたちのが冷静

「この景色がどうなるか見てから 引っ越しを考えようよ!」

ふたりそろってそんなことを言った

っへぇ~

大人の

せめてあの木は切らないでほしい

とか

工事始まる前に移動を考えよっか

とか

何と言うのか

気持ちの上がらないことばかり

先回りして不安がっているんだな

子どもたちのが どっかりとして揺るがない感じ方

このところ こういうふうに救われている

っへぇ~

すごいな 子どもたち

 

そうだな 目の前の雑草の海原をなんとかすることから実行しよう!

 

 

図書室に向かうと マダムステフにまた会えて

ほんの数分の訪れだったようだけど

citronとの会話にこの時間を使ってくれたんだ

Foot in the door 調べて心にとめました と

「あのね もうひとつ あなたにあるのよ わたしがおばあちゃんに教わったこと教えるわね」

「A stitch in time saves nine.」

「今日の一針、明日の十針よ 昨日までの一手を打ったことは必ずこれからの助けになっていくのよ~」

「取れかかったボタン二つ繕ったら もっといい手が広がってこの先も救ってくれるのかもしれないわよ」

また いたずらエンジェルのようなスパイスの効いた笑顔で一言

そして

「citron~またあしたも来るのよ~」

ウィンク…

こどもたちの合間をすり抜けて

図書室の森から去って行った

 

帰り道

Aa~の発音の少年とWilくんが

「citron~!」と遠くから呼び止めた

おっ 髪の毛 切ってさっぱりしたじゃんっ!

「似合ってる~?」

ませたことを聞く

夏にぴったりだよ~!

(Aa~が)「オレの名前は~?」

Aa~!

「ばっちり!」

(Wilが)「オレの名前は~?」

Wil~!

もう得意

「さよなっら~」

さようならっ

 

娘と二人

遠くから声をかけてくれたふたりから爽快感

今日も良い日

って思わせてくれて

ありがとう

このツリーのカード ↓ どこに消えた?

↑こちらのツリーは窓際へ移動していたよ

ただ今 図書室の森 探索中

ほんとうは

一緒に作りたいなぁ

と叫んでいる citron

 

果樹園でも

クリスマスカードを作る集中のひとときを一緒に過ごした

好きだったな

あの創作意欲と工夫の笑顔

最高のクリスマスプレゼントを包んでいる気持ちになったんだ

 

by citron