自分の声を聴いて自分の観たものが全てだったころ 「困った」「助けて」は今からでも

カテゴリー 過去 citron

こびとが住んでいるよ

「可笑しくなったんじゃないか citron」

 

 

 

とはだれも言わなかった。

 

幼稚園のころ

大きなクスノキがあって

お母さんのお迎えを待っているときに、

木のうろ

【樹洞(じゅどう)樹皮がはがれて木の中が腐るなどして隙間が開いてできた穴】

のぞいていたんだ。

 

一度や二度じゃない。

目撃と輝石のような出会い。

人生のはじまりのような。

秘密をもったはじまりのような。

 

 

 

 

その木のうろには

こびとがいるんだ。

 

 

 

その子たち、いつもは

マーチングを奏でている。

忙しそうに

そばにいる仲間と

なにやら

決め事をしている。

citronにも話してくれたんだけど

語彙力足りず。

いまでは一言も覚えていない。

見てしまったことは、

幼馴染のなっちゃんにも、

決して言っていない。

 

小学5年生でcitronが引っ越して、

高校生になって、

なっちゃんと再会して、

よく遊ぶようになっても

言っていない。

秘密はたいてい話し合ったのにね。

 

悪そうな人相のお兄さんを尾行して

はんざいをおかさないか、

突き止めようとした。

 

なっちゃんの飼っていたインコ

「ぐりとぐら」

いっしょに大事に育てた。

 

くろ という野良犬を

追っかけまわして、

自分たちの犬にした気分だった。

 

畑の秘密基地で

ドラキュラゲームを手に入れた(だれの?)。

もちろん怖いから

一度近所の子たちを呼んで

遊んで片づけておいて置いた

 

 

 

毎日会うのに

人が大好きなcitron。

なっちゃんと

日暮れ

別れ際

さびしくて

なっちゃんを見たまま

「バイバイ バイバイ バ わっ…」

どぼっしゃ~ん

ひょいっっと

深い側溝に落ちて

次の瞬間

大股一歩で

側溝から抜け出す快挙!

わたしにはそんな性質もある。

 

教室で 先生のいないときに

citronも走り回っていたひとりだったのに

先生に素直に叱られるのがこわくて

逃げ出したのを

なっちゃんにおこられた。

 

その先生

今じゃ

茶飲みともだち

(citron37歳で先生が定年退職されて30年ぶり)

こちらに来てから

毎月上陸記念(6日)にラインを送ってくださる。

この前

そのことも懺悔した。

 

こどものころの 秘密はたのしい。

今 はっきりと変えようとしていることがある。

citron 自分のことを話すのはうまくない。

大勢の中では なおさら笑顔だけが膨らみ

心の言葉はしぼむよう。

 

しゃべっていい相手を

無意識に

間違いなく

手繰り寄せ

はっと気づいた時には

そのセンサーに即座に反応して

かなりオープンにさらけだす。

citronのさらけだしに付き合ってくれた人は

浮かぶ顔すべて

まちがいない。

多くはないけど

まちがいない。

手放した人は

さらけ出しすぎなくてよかった…

と 正直安堵。

 

まちがいなく

citronの心開きに

つきあってくれて

ありがとう。

 

この国に来てからは

こまった!

と言ってみることにした。

助けて!

と言ってみることにした。

「今 こんな状況で…」

困りながらも

動いてみる。

やってみるさなか、

救いの手がふと温かく伸びてくる。

そこでcitronも立ち止まってみると、

あ その方向からも

ありなんだな。

そんな 手順もいいんだな。

 

/

助けて

\

って言うためには

「自分でやりなさい」

「出来て当たり前」

そんな声を振り切って解き放つしかない。

未知の世界に踏み込んだからなおさらのこと。

 

/

困った

\

って言えたのは

「みっともない」

「恥をさらさない」

なんて言ってられない

そのレベルがそもそも違う。

海を越えたから。

 

小さいころの教えに感謝している。

自分を作ることができたから。

 

そのおかげで 今

新しい世界に浸かっているときも

たいがいはこまらない。

ドンとしていられる。

 

身に沁みついているものも

手放していくものも

 

お~い 自分 聞こえるか?

 

近頃 自分が自分に木霊返し

【(こだま)樹木の霊 山や谷で声や音が反響して返ってくること】

 

お~い 自分 聞いてるよ!

 

「そう思うなら

やってごらん」

 

『こだまでしょうか

 いいえ だれでも』

    金子みすゞ

 

by citron